鑑定団ユーザー訪問④

福岡県で事業展開する生活協同組合のお客様へのインタビューです。

鑑定団ユーザー訪問④

主な事業内容:生活協同組合

事業エリア:福岡県

お客様インタビュー

---いつも当社の製品・サービスをご利用いただき、ありがとうございます。まずは貴会の事業について、お伺いできますか?

県内の約50万人の組合員からなる生活協同組合です。「ともに生き、ともにつくる、くらしと地域」を基本理念とし、地域に根差した事業を展開しています。具体的には、宅配や店舗事業から、福祉、共済・保険、葬祭など。最近では、夕食の宅配サービスといった新しい取り組みも開始しました。

鑑定団ユーザー訪問④---商品の安全・安心の面では、どのような取り組みを行っているのでしょうか。

当会の商品検査センターでは、微生物検査はもちろん、残留農薬検査、遺伝子組換え検査、食物アレルギー検査など、様々な検査に対応しています。もともとこの検査センター自体が、組合員からの「自分たちで検査を行える施設を持ちたい」という要望に応えたものです。対応できる検査の幅が広いため、九州管内の他の生協からも検査の依頼が寄せられています。

---弊社の米品種判別検査キット「お米鑑定団®ver.4」をご利用いただいていますが、導入のきっかけは何だったのでしょうか。

まず、方針として「自分たちの手で検査を実施したい」という想いがあります。そのため、導入にあたっては、外部委託ではなく、内部でできるようにするという前提で話が進みました。その中でビジョンバイオのキットを選んだのは、他の生協での導入実績があったことが大きかったです。

---どのように利用されていますか?

米に関しては、当会の子会社に精米工場がありそこからの依頼で検査を実施しています。出荷前の表示確認が目的で、通常は月1検体程度、新米シーズンの10〜11月にかけては、毎週10検体程度を検査しています。
実は、こちらで使用している「お米鑑定団®ver.4」は、各試薬がプレミックスになっていないタイプのものです(通常仕様は、PCR試薬がプレミックスタイプ)。導入当初、結果の出方が安定しないことに課題があり、他の生協の方にもアドバイスをお願いしたところ、仕様変更したキットの存在を知り、早速ビジョンバイオさんに相談しました。

---弊社では、お客様の検査計画や体制によって、一部仕様を変更したキットもご提案しています。

そのキットを使ったところ、問題が解消されたので、それ以来ずっと仕様変更したものを購入しています。

鑑定団ユーザー訪問④---実務を担当されている平野様は、学生の時に生命化学を専攻していたとお聞きしました。実際に使ってみていかがでしょうか。

確かに生命化学を専攻していたのですが、学部は「工学部」でした。そのため、アガロースゲルを使った電気泳動など、それまで経験のない工程もあったんです。最初は不安でしたが、実際使ってみると操作がとても簡単で。DNA検査は一般的に難しい印象がありますが、このキットは初心者でも取り組みやすく、習熟にも時間がかからないという印象があります。後輩が入ってきた時も、教えやすいので助かっています。

---ありがとうございます。逆に、これまで困ったこと、不満に思っていることなどはありますか。

今のところ、大きな問題はありません。過去には、ポジティブコントロール(判定を行う際の基準)の出方が薄いなどありましたが、対処法を相談して、今では解消できています。サンプルとは別の、想定しないところにうっすら反応が見えたりすることがありますが、これは考慮しなくてもいいんですよね?

---はい。推奨しているタイプのものとは異なる機器を使用しているので、そのような現象が起こっているのだと思われます。

サンプルの反応がくっきり出ていて、それ以外の反応は全く別のところに出ているので、判断に迷うことはありませんが・・・。こういった点がなくなると、さらに良いキットになると思います。

---最後に、今後当社に期待することや、注目している分野などあればお聞かせください。

食の安全・安心に関わる情報提供をお願したいです。今は特に、遺伝子組換え食品に関す動向が気になっています。現在は簡易キットで検査をしていますが、新しい検査方法など最新情報があれば、是非教えてほしいです。
あとは、異物関連ですね。どんなに対策をとっても「ゼロ」にすることは難しいですし、内部では対応できない検査などもあります。特に、DNA検査などの必要が発生した場合には、お力をお借りしたいです。

---貴重なお話、ありがとうございました。

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